イラン・イスラム共和国の首都テヘラン。人口は1200万人を超える大都市。
住人のほとんどはペルシャ人でペルシャ語を話す。まさにイラン(旧名ペルシャ)の首都。

バザールや歴史的なモスク、豪華な王宮には歴史的なイランが残る一方で、都市化が進み、
高さ435mのテレビ塔に加え、50階を超える高層マンションもある。

そんな日本ではあまりイメージが湧かない、イランの首都テヘランの街並みをお伝えします。

街の雰囲気

さすがに人口1200万人の大都市、人が多く活気があります。
といっても、車社会で商店街やバザール以外はそこまでたくさんの人は見かけません。

タイのバンコクやエジプトのカイロのような喧噪はなく、どちらかといえば主要国の大都市のような落ち着きがあります。
車の量や街を歩く人の量で言えば、今まで見た街の中ではサンフランシスコが一番近いかもしれません。

日本で言うところのマンション。ヨーロッパとも違い、かっこいい。右下に見える看板もキレイに作られてる。写真上部の電灯は無造作だけど。

なんかかっこいいんです。そしてきれい。

 

バザールはいかにもっぽい混雑ですが、買い物客も周りに配慮している感じもあり、お店の人も普通の商売人。
東南アジアのようながっつきがなく、エジプトのような強引さや胡散臭さは当然ありません。
そして、質問したらちゃんと探してくれたり答えてくれたりする。
日本の商店街のように落ち着いて買い物ができます。
混雑さえ抜きにすれば、大阪の商店街より落ち着いてるかもしれません。

バザールに行くと満員電車のような混雑ぶりですが

右上の店員のようにまったくがっつきはない待ちの姿勢

 

街並み

さすがに首都だけあって、発展しています。
地方の街とは大きな差がありますが、それは日本でも同じ。

街並みの特徴としては、しっかりしてそうな重厚そうな建物が多い印象。
そして内装は各家庭にシャンデリアがあり、暖炉があり、ペルシャ絨毯が敷かれ、と明らかに重厚こってりです。

しっかりした作りの建物が多い

また、当然ですが街中にモスクがあり、モスクをコミュニティーの中心としている感じもあります。

マレーシアで、モスクは祈りの場所に限らず、人が集まる集会所的な位置づけと聞きましたが、
きっとモスク自体がただの教会ではなく、そういう位置づけなんだろうと思います。

車で通りすがりに見かけた街中のモスク。大きいけど、観光地でもない普通のモスクであちこちにこの規模で見かけます。

 

お店

他の国の首都など発展した街とは違い、欧米にあるようなチェーン店がないのが新鮮。
住宅街には個人店がたくさんあり、繁華街にはイランの(と思われる)チェーンもある感じ。

住宅街。交差点の角のお店のように1階に店舗があったりもする。

住宅街にあった八百屋。量がすごい。関係ないけどイランはおなかぽっこりの人多い

こんな感じでてんこ盛り。需要うんぬんよりこうやって陳列する文化なのだろう。原価安いんだろうな。

それでもやはり欧米チェーンではないのが新鮮です。

なんかどこかで見たことあるようなものもありましたが。。

サンドイッチ屋ではなくピザ屋らしい。ただ、サンドイッチ屋の方もテヘランにあるらしい。

まあこういうのは例外で、イランなお店、チェーン店くらいしか見かけません。

 

街の音楽

新鮮ついでで言うと、店内で流れている曲に知っている曲がないということ。
ほとんどの国で有名な洋楽曲が流れていて、誰もが知ってるよね、という感覚になるのに、
そういうことがまったくありません。
イランの曲と思われる曲ばかり。これはすごく新鮮でした。

ちなみにイラン人はダンスが好きなので、ダンスミュージックが多めです。

 

パン屋さん

イランの主食はパンとごはん。
イランのパンは、バゲットなんかも食べられてるらしいものの少数派。
多くの家庭は少し分厚いバルバリ、薄めのサンギャッキ、ぺらぺらのラバッシュなどを食べます。

 

ただ、パンは自宅で焼くのではなく、みんな朝食前にお店で買っておうちに戻ります。
というわけで街には小さなパン屋さんが絶対にあります。

以下、「中に入れ、見ていってくれ、写真もどんどん撮ってくれ」と大歓迎だった近所の駅近くのパン屋さんにて。

サンギャッキを持って撮ってくれとドヤ顔でポーズ決めてくれた店員

こういうところも圧倒的な人の良さです。
せっかくなので中を見学させてもらいました。

小さな入口。右手には小麦粉と思われる粉が積み上げられている

買った人は金網で表面の粉を落としてから、持参した風呂敷のような布に包んで帰る。金網は店外にあることが多いが、ここは店内。

パンの種

パンの種をピザピールのような道具に載せ、薄くして、指で型押しする

そして大きな石窯の中に投入

焼き上がったら釘にひっかけて粗熱を取る

なお、泊まっていたところはいつもサンギャッキではなくバルバリだったので、ここでは買ってません(笑)

 

ちなみに以下の写真はエスファハンという街のパン屋ですが、テヘランの店も含め、パン屋には寝床があるのが一般的。
朝早く、夕方も仕事があるから、その間寝るのが普通なんだそうだ。

にしても通りに面した寝床は大胆。作業場のロフトで寝てる店もあった。

 

スーパー

八百屋さん、お肉屋さん、といった専門店と、小さな食料品店をよく見かけましたが、スーパーもあります。

入ってみたところはとても清潔で、総菜コーナーやデザートコーナーも充実している、ともすればアメリカのスーパー然としたものでした。

広々とした店内。手前のはノンアルコールビール

野菜はやっぱりどどんと並べる

生鮮食品の陳列。キレイに並んでます

牛乳、ヨーグルトなどなど日配品

総菜コーナーで働く女性

ケースで取ってもらう系はデザート含めて種類も多い

 

露店

駅前や公園の近くなどに露店もあり、果物や野菜を売るものもあれば、フリマのように雑貨や服を展開しているものもありました。

イランは果物が豊富。駅前の露店での販売風景。

 

交通

道路

地下鉄も発達しているものの、交通の大部分は自動車という車社会。

一方、交通事情も東南アジアや南米のようなカオスさはなく、日本ほどではないながらも整然としています。
また、古くて汚れた車がたくさん走っている、というわけでもありません。

商店街近くの駐車場は大きく、そして車がずらり

マンションの作りも車で入ることが前提のような構造になっていた。

マンション入口の上から。車は細長い通路から地下駐車場に入る。裏側には歩行者用入口もあるけど。

フランスの車がほとんどで、イランの国産車が次いで多く、韓国、ドイツ、一部日本車も走ってました。

どうもフランスとは関係が近いようで、フランス車、フランス人観光客をよく見かけます。

 

公共交通機関

バスと地下鉄とタクシーが走ってますが、バスとタクシーには乗ってません。

地下鉄は安価に乗れます。
プリペイドカードに金額を入れて、改札を通る感じなのですいすい乗れます。
Wikipediaによれば1回いくら(かつ超安い料金)らしいのですが、詳細知らずに乗ってました。

<参考:Wikipedia情報>
テヘラン・メトロ – Wikipedia

<参考:Teheran Metroの路線図>
Tehran – UrbanRail.Net

ただ、乗り方として違う点ですが、男女で車両が完全に分かれています。
女性専用車両と、男性専用車両があります。
ただし、家族連れである場合は、女性も男性用車両に乗ることができるようで、
今回は僕とヨリコとイラン人のアラビさん(男性)と3人で男性用車両に乗りました。

駅で見かけたイケメン

 

最後に

なんかいいの見つけました。
イランの伝統曲とともにイランの街中&観光動画。

ちなみに、最初の方(もしかすると上に出てるサムネイル)に出てくる女性の鼻にテープが貼ってあるのは手術跡。

本当にあちこちで見かけるのですが、イランの女性は鼻を低くしたいがために整形手術を受けます。
鼻が低い方が美しい、という価値観なのだそうです。
イラン人顔で鼻が低いヨリコは大層うらやましがられました。

あ、ちなみにダルビッシュ(イラン人)系の美男美女多いです。

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