先日、野暮用のため、会社を抜け出してアメリカ総領事館に寄ってきました。

入り口のお兄さんに「食べ物と飲み物は持ち込み禁止だよー」と言われました。
まぁ食べ物や飲み物の持ち込み禁止の飲み屋とかラーメン屋みたいなもんでしょう。

さらに「あとケータイとかデジカメとかもだめ」と言ってます。
まぁ店によっては、商品を撮影しないで!ってのあるよね。

荷物をベルトコンベアで数m運んでくれるサービスはありがたいけど、モノを盗んでもいないのに、入り口のゲートでピーピー鳴るのはいかがなものか。
その後ベルトのあたりでピーピー鳴ることを確認しただけで、コートのボタンを開けもせずに「うんOK」というのは客を信頼しすぎです。
それならいっそゲートもチェックもいらないんじゃないかと疑いたくなります。

ガラスの奥のおじさんに見られながら、ちょっと変わった扉を開けて、エレベータで上に上がる。
今日は領事のアポを取ったので、誰にもジャマされずに話せるはずです。

と思ったら書類審査の前に20人ほどの列。さながらWii発売時のようでした。

僕の番になり、書類審査のおばさんとトークも弾む。
おばさんに早速「これダメよ。前のKinko’sでもいっかい印刷してらっしゃい」とだめ出しを受ける。
がしかし、ちゃんとバックアップを持って行っていたので窮地を脱する。
バックアップをとることがクセになる、システム開発の仕事やっててよかった。

そして書類審査が済み、領事のもとへ。
と思ったら領事の前にディズニーランドのチケット売り場のような列ができてる。
さながら切符売り場。
4人の領事が窓口で応対していて、その後ろに並ぶ、と。

あれ50人以上並んだけど、全体で100人はいるんだろうな。
週3回こんな状態ってことは、結構みんなアメリカに行くのね。しかもビザ持って。

30分強待って、いよいよ面接。
見ていると、外国人に対しては執拗に質問を繰り返しているようだったが、日本人に対しては軽いモンである。

前の人を見ていても
領「こんにちは」
A「こ、こんにちは」
領「アメリカに行く目的は何ですか?」
A「さ、さいとしーいんぐ」
領「アメリカは今回初めてですか?」
A「い、、いえす」
みたいな調子で、ものの1分ほどで終了している。
しかもどうも日本語で聞かれてるのに簡単な英語で答えてる人が多い。

ただ、なかには怪しい計画を素直に供述したがために執拗に質問を受けている人がいた。

領「アメリカに行く目的は何ですか?」
A「サイトシーイング。観光です」
領「なぜこんな旅程をくんでいるんですか?」
A「この工場から飛行機に乗るのでこれしかどうしようもない」
領「・・・なぜ○△から入って□×に行ってまた○△に?」
A「この工場が○△にあって、ここで作られた新しい飛行機に乗るので、これしか致し方ない。そう、どうしようもない。」
領「あなたは東京に住んでいるのになぜ大阪の領事館に?」
A「東京は予約がいっぱいだったんで、わざわざここまで来たんです。朝に。このためだけに。」
領「ビザは1週間程度で郵送されます」
A「3月1日に間に合いますか?3月1日から出ちゃうんですよ。だからそれまでにないといけないんですけど、大丈夫ですか?」
領「大丈夫です」

ここで「どうしようもない」を繰り返したり、東京からわざわざ来たことを強調して見せたり、難解な日本語を惜しげもなく披露するなど、領事を困らせ、領事も同じ質問を何度もし、最後は根負けした様子でした。ビザが旅程にあわせて発給されることはない、と領事館のホームページにも明記されており、これを保証することはないはずなのに、領事が素直に「大丈夫」と回答した瞬間は、まさに追い払うようでした。

と、いうのは推測でしかないですが、素敵な面接です。

さて僕は・・・

領「Hello!」

えっ?今までみんな日本語でしたやん・・・(油断してた)

領「What is your purpose in the US?」
コ「Sight seeing」

じゃなくて。。

コ「To research latest computer technologies」
領「Hmm… then, how long will you stay?」
コ「One year and half」
領「Who will pay for your trip?」
コ「My Japanese company will」
領「Okay.」

カチャカチャカチャ、とパソコンに打ち込み始める。

領「well… computer science?」
コ「Uh,,, yes」

コンピュータサイエンスとはちょっと違う、と思い、回答に悩みましたが、説明するのが難しいと感じ、怪しく思われるのを回避するため、広義では問題ないという判断の下、Yesと回答。

Wikipedia「計算機科学」
https://ja.wikipedia.org/wiki/計算機科学

このくらい広い意味で使われているんだから大丈夫でしょう。たぶん。

領「You will get your visa until the next Thursday」
コ「OK. Thank you very much!」

こんな感じで瞬間で終了。
テロの影響で厳しくなってると聞いてたのに、たいしたことなかった。

が、なぜ僕だけ英語だったんだろう。まぁいいや。

外から見るより、中はずいぶんとメンテナンスが行き届いた綺麗さでした。トイレも綺麗だったし。

でもなぜ領事面接のところに自販機が置いてあったんだろう。。。
たぶん職員向け。

というわけでいよいよビザが発給されそうです!

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